電車

香港の電車「KCR・軽便鉄道」

 香港の地上を走る電車には二種類あり、どちらも同じ会社(KCRC)が運営しています。

 その片方は、中国の鉄道とも連結している電車(East Rail)であり、もう一つは、北西部に敷設されている軽便鉄道(Light Rail)です。

KCR

 主力のKCRは、始発がホンハム城であり、途中でMTRの九龍城駅(ガウルントン)駅と交差します。そして、終点は 羅湖(ローウ)駅です。九龍城とは、かつて、香港政府からも治外法権だった、中国の特定勢力が統治していた地区。 中国古代にあった梁山泊のような場所でした。現在は、私もしばらく住みましたが、高級住宅街と、大学、外国人学校、 それと、元高級住宅地を買い改造したホテル(ガウルントンホテルという名前は、ラブホテルの代名詞でもあります)が並んだ、 閑静な場所です。ローウ駅は、中国との国境の駅です。この駅に降りる乗客は、100%が中国に行く客。そのための専用駅です。

 始発から終点まで乗っても45分の短い路線ですが、車両には、普通車両と1等車(ファーストクラス)とがあり、料金はちょうど 2倍です。普通料金でファーストクラスに乗ると、500HK$の罰金を取られますから要注意です。普通料金は、全線乗っても33HKドルです。

 この路線は、中国の鉄道とも連携しています。ホームはまったく別ですが、中国の列車が乗り付けており、ホンハム駅で出国手続きをして乗り込むと、香港内では止まりません(その間は、 国際線の飛行機と同じで、ノータックス扱い、免税での買い物ができます)が、そのまま香港を抜け、広東省の広州市はもちろん、 北京行きの直行便もあります。




 KCRCのホームページから借用した写真です。無断ですが、許してくれますよね、KCRCさん

軽便鉄道

 1988年から運行が開始された軽便鉄道は、現在のところ、九龍地区の北、新界地区の西側の地域だけに路線も限られ短く、そこに住む特定の人たちだけが利用する路線です。

 線路を使う軌道式の電車ですが、イメージとしては、路面電車のような形と思ってください。

 現在のところ運行している地域は、香港の農村および新興住宅地といった地域です。ビジネスのために香港に在住している普通の外国人には無縁の地域に通っているローカル線なので、 私は乗ったことがありません。しかし、計画では、香港島から九龍地区の繁華街を抜け、東側の海岸地域にも、路線が拡張される予定ですから、 香港の新たな動脈の一つとして、期待されています。

 残念なことに、私は乗ったことがありません。後日、取材に行って確認をしたいと思っているところです。

 KCRも、オクトパスカードが使えます。普通車に乗るには、改札でカードをかざし、出口でもカードを受信機の 上に置けばよいのですが、ファーストクラスに乗る時だけは注意が必要です。

 ファーストクラスは、全体の真中から少し中国よりの 場所ですが、その乗り場近くに、ファーストクラス専用の黄色い受信機があるので、乗る前にその受信機にカードをかざし、 ファーストクラスに乗るとの記録を残さなければなりません。車内での検札で、記録されていないことが発覚すると、 罰金の500HK$(8000円ほど)を、有無を言わせず徴収されます。

 駅でファーストクラスの切符を買うには、券売機では買えませんから、窓口で行き先とファーストクラスとはっきり言って 買わなければなりません。

 スリが多いKCRの車内ですから、外国人は、特に日本人は、高くてもファーストクラスに乗ることをお奨めします。

  

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hpmanager2@albsasa.com Albert 佐々木