香港と中国の住環境
香港のアパート生活と、お隣広東省シンセン市のアパートと周辺です。 2009.12.4 取材内容アップデート


 尖沙咀アパートの大きいほうの寝室です。
 押入れのような作り付けの収納スペースは無く、タンス
などを自分で買い足して間に合わせていました。
 繁華街なので、カーテンは遮光タイプの裏が黒い製品が
必須でした。

 尖沙咀アパート小さいほうの部屋です。
 メイドが住み込む場合などは、この部屋をあてがうことに
なります。
 私は単身赴任でしたので、この部屋は洗濯物干し場
として使っていました。部屋干しです。
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 尖沙咀アパートの居間です。エレベーターホールを
中心に、放射状に各居住スペースを造るスタイルなので
基本的に四角ではありません。
 寝室や台所、トイレなどは四角ですから、そのしわ寄せが
居間に現れます。
 この部屋も六角形になってしまっています。
 エアコンは、どの部屋にも着いています。ただ、安物の
窓用が多く、騒音が高いのが難点です。

 尖沙咀アパートの窓から見た金巴利道です。

 上のアパートの入り口です。建物の最も左側、ネーザンロード側に入り口があります。
 これから以降の4枚の写真は、住んでいた時に撮影したのではなく、2009年の12月に旅行で行き撮影しました。

アパートの1階です。自由に食材を選んで焼いてもらうバッフェスタイルのレストランと、写真館が2軒に、高級中華料理屋の入り口があります。
また、地下はスーパーマーケットになっていますので、その入り口の階段もあります。
右側の入り口は、そうです。東京にも支店がある、超高級中華料理店『福臨門』の香港本店です。店舗は2階になります。この、世界の名店の上に住んでいたのです。

 金巴利道から見たアパート部分です。
この14階に住んでいました。

 北側のレストラン街から見たアパートです。

  ホンハム住宅街の入り口です。
  地階と地下の部分は商店街、その上に人口の平地が
造られ、中央部が公園、周囲を囲むように住宅ビルが立ち
並んでいます。そんなブロックが多数集合して大団地を形
成しています。

  コアである日系スーパーの「ジャスコ」が入っている
 ビル(もちろん、その上は住宅ビルです)とシンボルの
「船」型の建物(内部には映画館などの娯楽施設があり
ます)です。
 赤いタクシーが24時間通っています。

 香港では、4箇所のアパートに住みました。最初は、尖沙咀の北部、香港を代表する大きなお寺である「黄大仙」の近くにある高級住宅街「広播道」でした。

 山の傾斜の一部を、切り取ったように周辺をぐるっと道で囲まれた一角です。香港には4チャンネルあるテレビ局各局のビルが、この一角を見守るように周囲に建っているので、 この名称が付いているようです。

 香港では珍しい駐車場が付いた高級アパート(ただし、20年ほど経過した古いアパート群ですので、都心の新しいアパートよりは割安でした)が並んでいましたが、近くには商店もないほど静かな場所 (それでも、放送局があるので、タクシーは24時間ひろえました)だったので、単身赴任かつ自炊派の私としては生活がしずらく、1年ほどで転居しました。


 2度目と3度目のアパートは、尖沙咀の中央部、金巴利道(キンバリーロード)沿いのアパートです。周辺には高級ホテルが立ち並ぶ賑やかな都心です。

 香港の住まいの特徴は、地下や低い階は商業スペースですが、その上が住居になっています。都心でもアパートがあるのです。そして、地下には大型のスーパーが 随所にあり、日用の買い物は便利です。

 繁華街の真中に転居し、買い物は便利になりましたが、この地域は、もっと観光客用のお店が並ぶ商店街の外側、ちょうど、 新宿の歌舞伎町のような場所だったのです。歩いて数分の近くだけでも、日本人向のカラオケクラブが6軒もあり、10分も歩けば数え切れない(^ム^;)。 なにしろ、私のフラットの隣の部屋は、そんなクラブのママさんが住んでいたくらいですから、誘惑に悩ませられる場所でもありました。

 ただし、買い物が便利とは言っても、日本人向のお店があるわけではなく、日本食材の買出しには、地下鉄を乗り継いで行かなければなりませんでした。

 香港で最後に住んだ地域は、大規模な住宅開発がされていた「ホンハム」地域でした。住宅街ですから、日常生活に不便を感じることはありませんでした。

 ホンハムは、比較的に最近になって開発された中級の住宅街です。中級とは言っても、その家賃は、私が勤務していた会社の香港人の課長クラスの月給よりも高いので、 普通のサラリーマンでは、一人だけの収入ではちょっと住めない場所です。

 住んでいたのは、お店などを経営する自営業の人や、医者や弁護士、夫婦共に高学歴で管理職、そんな香港人が、メイドを雇い住んでいる。そんなクラスの住宅街です。

 外国人向の住宅街ではありませんが、この住宅街のコアになっているお店は、日系の大規模スーパー「ジャスコ」なので、日本食材は豊富に品揃えされていました。また、日本人学校のスクールバスも 巡回してくるので、家族で駐在する日本人駐在員も多く住んでいます。私の住んでいたブロックの1階には、牛丼の「吉野屋」と、回転寿司の「元気寿司」、「マクドナルド」に「ケンタッキーフライドチキン」のお店がありました。

 日本人には住みやすいところですが、ただし、あくまでも住宅街ですので、子供向けは別として、大人の遊び場はほとんど無く、遊びに行くには、タクシーに乗らなければならなかったのが、唯一の欠点でした。

 部屋の造りは、判で押したようにどこも同じでした。ブロックにより、個々の広さには差がありますが、広めの居間が一つに、寝室が大小の二つ。台所にトイレと風呂場です。

 中央部のエレベーターホールを中心に、放射状に各フラットが配置されている構造が多く、寝室は四角い部屋ですが、居間は不定形、台形ならばまだ良い方で、台形のくずれた、壁と壁が平行では無い形の5角形の部屋も 珍しくはありませんでした。日本では考えられない造り方です。

 寝室が二つあるのは、メイド用に個室兼用の小さな寝室があるからです。広いフラットですと、この小さな寝室の方にも、トイレとシャワーだけのスペースも付いているようですが、そんなアパートの家賃は 50万円以上もしますから、とても住めませんでした。私は単身赴任ですからメイドは住み込んでいませんでしたので、この小部屋は、物置兼洗濯物干場でした。

 私が住んだのは、それほど高いアパートではありあませんでした(それでも、家具と家電つきが条件での家賃が、月に1万2千香港ドルから2万香港ドルほどでした。会社負担だったから良かったものの、給料に込みの自分払いだったら、 もっと安いワンルームなどを借りていたかも知れません)ので、キッチンは粗末なものです。日本式のシステムキッチンなどはなく、流しと、安物のガスコンロがあるだけでした。 水がきているので、洗濯機もキッチンに置いてあるのが多いようです。

 会社が契約している不動産屋を使っていましたので、日本人の風呂好きを知っていて、いつもバスタブ付きの風呂場でしたが、湯舟につかる習慣がない香港人用の内装の部屋では、 バスタブが無く、シャワーだけのところも多いと聴いています。それだけ、居住空間が広く取れるので、風呂場は狭くて済ますようです。

 エアコンは、全室に付いていましたが、安物の窓用エアコン(箱型の一体物)が普通です。騒音も高く、排水が下の部屋のエアコンの上に落ちてうるさいとクレームされ、困ったこともしばしば でした。金属の皿を取り付け、なんとか対策したものです。

 風呂場などの水周りも粗末でした。私が住んだのは新築ではないアパートばかりだったからかえって良かったものの、新築に入居した知人は、完全に修理が終わるまで、長い期間、トラブルに悩まされたと言っていました。 一般に、香港の建築物の造りはザツですね。

 窓には、格子がはまっていることが多く、まるで牢獄のようだと言う人もいます。ただし、アルミサッシの格子なのですから、破るのは簡単、防犯にはあまり役には立たない。高級住宅の窓には、格子が 付いている、そんなイメージから付いていたのでしょう。

 テレビは、ビル内ケーブル方式が主流です。契約すれば有料のCATVも見れますし、無料でも、ビルが独自で衛星を受信して配信しているところも多かったです。ただし、日本語の放送はありません。

 電話は、家主と交渉して引き込んでもらっていました(携帯電話が普及している香港ですから、無くても良かったのですが、インターネットが使いたいので引いていました)が、 国際電話を掛けるのに、暗証番号を設定できる仕様になっていて始めは驚きました。理由を聞くと、外国人のメイドが住み込んでいる暮らしが標準なので、勝手に電話をかけさせないためなのだそうです。香港人はしっかりしていますね。

 家賃は高い、狭い香港のアパートですし、不満もないわけではありませんが、その狭さがかえって使いやすく、都会暮らしならではの、便利な住まいでもありました。


香港・中国の電源プラグ形状



 上海の電器店で買った各種のコンセントが付いたテーブルタップ
香港

 電圧は220V、日本よりも高いので要注意です。
 一般的に壁などに取り付けられているコンセントはBFタイプですが、電流があまり流れない機器の場合には、B3タイプ(小型)もあります。 B3を使うには、テーブルタップを使って変換して使います。
 また、古い建物の場合には、B3をそのまま大きくした形のコンセント(旧規格なのでしょう)が取り付けられているところもあり、 テーブルタップで変換して使うのですが、正式には認められていない形だからでしょうね、普通の電器店やデパートの電気器具売り場などでは、 このタイプのプラグ付きの機器を扱っていないことがあるので要注意です。
 深水捗などの道具露天街などに行って買う(プラグやコードを単体で買い、自分で作らなければならないこともあります)しかありません。
 ホテルの洗面所などには、シェーバー用に日本と同じタイプ(Aタイプ)のコンセントが付いているところもあります。ただし、電圧が高いことがありますので、220Vまで 対応している機器のみとした方が安全です。電流もあまり取れないと思われます。

中国

 電圧は220Vが基本ですが、110Vも存在するようです。
 プラグの形状は、基本はOタイプですが、図の全てのタイプが存在するのでやっかいです。ただ、街の電気店やスーパー、デパートなどで 各種のタイプが使えるテーブルタップが売られていますから、使う機器のプラグ形状を確認して買えば良いのです。 香港のように、旧規格は手に入りにくいなんてことはあまり無さそうです。

  シンセンのアパートの居間です。

  キッチンです。大型の換気扇も取り付けられています。

  主寝室です。大型のダブルベッドです。

  小部屋の寝室です。小さめなベッドです。

  居間の先にあるベランダから見下ろす商業施設の
  屋上部分です。

  ベランダから見る夜景です。

  なんとも派手ですが、このビルの11階に住んでいました。

  ビルの庭にある郵政省直営のキオスクです。


 中国の郵便カラーは緑ですので、郵便ポストは緑色。キオスクも緑色で縁取り装飾されています。

 シンセン市内には、半年だけ住みました。香港人を含む外国人が多く住むアパートでした。

 アパートとは言っても、1階から5階までは、銀行やレストランなどが入っている商業施設です。そんなこともあり、写真を見ていただければ解ってもらえる通り、外観は絢爛豪華。まるで、 パチンコ屋の上に住んでいるような気分でした。

 5階の屋根の部分は、私の部屋からちょうど見下ろせましたが、夜になるとそこには、チャイナドレスの中国美人が入り口に立つ高級クラブでしたし、フィットネスクラブにプール、 テニスコートもありました。

 さすがに香港よりは部屋も広く、形も不定形ではない四角い普通の形のアパートでした。それでも、家賃は香港の5分の1くらいでした。

 エアコンも窓型ではなく、室外機と室内機が別々のスプリットタイプです。やはり、各部屋に付いています。キッチンも広く快適でした。

 ただし、床のフローリングは隙間だらけ、ひどいところは、数ミリも隙間があいています。香港以上に造りはザツでした。

 たまたま、すぐ隣に、世界最大の米国系スーパー「ウオールマート」があったので、さすがに日本食材は売っていませんでしたが、野菜や肉や魚に、各種の調理済み食品など、一般的な食材は買えましたので、 充分に自炊ができていました。ウオールマートの値段は、周辺の一般商店の値段よりははるかに高かったですが、それでも、香港の値段に比べると半値以下でした。少なくとも、衣・食・住に関しては、香港よりもはるかに住みやすいのがシンセンでした。

 アパートの下は商店街ですし、ごく周辺は明るくにぎやかな場所でしたが、数分も歩くと、暗く不気味な道となり、深夜などとても外出する気持ちにはなれませんでした。 24時間歩き回っても平気な香港と、決定的な違いがそれでした。


総合メニューへ好きさ!香港アジアへ
hpmanager2@albsasa.com Albert 佐々木